~自分に必要な情報を選択し、上手に使うために~

情報を見極める力で患者力をアップしよう

自分自身や家族が「がん」と診断されたら・・・・・誰もがとても不安になります。そんなときに医師から治療の説明を聞いても、耳に入ってこなかったり、十分に理解できなかったりすることもあるでしょう。また、テレビや新聞、インターネットなどで、がんに効くと宣伝されているような健康食品や民間療法などを見かけると試してみたくなるかもしれません。

さまざまな情報があふれる現代、患者さんがよりよい治療を選択できるよう治療に関する情報とのつきあい方を、改めて知っておきませんか。それは、決して難しいことではありません。いくつかのちょっとした知恵を活かし、情報を見極め判断する力を身につけることで情報に振り回されずにすみます。そして、問題解決のための情報を提供してくれる場を知り、頼りになる専門家に相談したり適切な情報を入手したりして、治療の選択に役立ててください。

本シリーズでは、治療などの医療に関することのみならず食生活などの健康に関する情報を見極める方法や、がんの患者さんやご家族が選択に迷ったときや悩んだときに誰でも利用できる相談先などもご紹介します。あなたのよりよい治療の選択の助けになりたい、と願っています。

島根大学医学部附属病院臨床研究センター 教授。1998年島根医科大学(現・島根大学医学部)卒。同大学第二外科(消化器外科)入局。補完代替医療や健康食品にも詳しく、厚生労働省「『統合医療』情報発信サイト」の作成などにも取り組む。

大野 智 先生
大野 智 先生
島根大学医学部附属病院
臨床研究センター 教授

第1回 その情報を見直してみよう!

第2回 ほしい情報はどこで見つかるの?

第3回 先進医療、自由診療など医療の種類を教えてほしい!

第4回 補完代替医療(民間療法)を使う?使わない?