みんなの体験談
諦めないで良かったと、心から思います
-
-
経過観察中の方
2024年12月掲載
-
男性:50代
-
私の場合、「これは肺がんかしら」と疑うような症状は、全くありませんでした。それどころか、自分ががんに罹患していることなど、想像すらしていませんでした。
きっかけは、左の顎の下に小さなしこりがあることに気付いたことでした。
まずは、かかりつけ医に相談しました。しかし、がんを疑わせるものは、何も出ませんでした。そのため大学病院を紹介されたわけですが、大学病院でも、最初はそのしこりが何なのか、分かりませんでした。これは切除するしかないとなり、リンパ節郭清の手術を受けました。しこりに気付いてから、2カ月以上経過していました。
生検の結果、見つかったのは、がん細胞でした。しかしこの時点では、そのがん細胞がどこのがんなのか、大事なことが何も分かりませんでした。どこかから飛んできたものということは分かっていたので、この時点でステージⅣということだけは、確定していました。
とにかく、がんの“本籍地”を突き止めないことには、効果的な治療ができないことから、そこから検査に次ぐ検査の日々を迎えることになりました。
この検査漬けの日々が、現在に至るまで、一番ストレスに満ちた期間でした。
その後、PETCTによって、原発巣が肺だと分かりましたが、この時、「やっと検査から解放される」と、ホッとしたことを覚えています。
私の肺がんは、LCNECというタイプです。同じタイプの肺がん患者が非常に少ないことで、孤独も感じますし、何より情報が少ないことでの不安もあります。
しかし、免疫チェックポイント阻害薬がよく効いてくれたのか、現在は経過観察となっています。診断された時に、「残り2年かな」と覚悟しましたが、既に5年近く元気でいます。
諦めないで良かったと、心から思います。こんな自分の経験を、同じような不安を抱えている人たちと共有できれば、こんなに嬉しいことはありません。