患者数
肺がんの患者はどのぐらいいる?
患者数の多さは大腸がんに次いで第2位
2019年の日本全体のデータでは、肺がんの患者数はおよそ12万7,000人おり、2022年には年間7万6,000人以上が肺がんで亡くなっています。
年齢でみると、肺がんの患者数や死亡者数は、40代後半から増え始め、高齢になるほど多くなります。また、患者数は男性のほうが女性より約2倍、死亡者数は約2.3倍多いこともわかっています。
肺がんによる死亡率は、1960年代からずっと増加し続けてきましたが、90年代後半から男女ともにほぼ横ばいの状態となり、近年では減少傾向にあります。それでも2022年のデータでは、男女合計の死亡者数は、すべてのがんの中で肺がんが最も多いという現状があります。
肺がんにはいくつかの種類がありますが、がんの種類では、扁平上皮がんなどに比べて腺がんが増えています。また、世界的な動向をみると、肺がんになる確率は、欧米人と比べて日本人のほうが低い傾向があることがわかっています。
医療の進歩にともない、肺がんの治療法についても研究・開発が進んでいます。地域がん登録における肺がんの5年相対生存率は、非小細胞肺がんで47.5%(2014~2015年診断例)と報告されています。
部位別のがん患者数(2019年)
部位別のがん死亡者数(2022年)
参考:
・国立がん研究センターがん情報サービス「院内がん登録生存率集計」
・がん研究振興財団:がんの統計2024
監修:日本医科大学 呼吸器内科
教授 笠原寿郎先生
2022年6月掲載/2025年3月更新