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家族・友人との関わり方

家族や友人の中には、患者本人とどう接すればいいか、コミュニケーションに悩む人もいるでしょう。
患者側からも、家族等周りの人に気持ちをわかってもらう努力は必要です。
周りの人に気持ちを伝えにくい人は、このページが参考になるかもしれません。

家族・友人との関わり方

CASE

診断後すぐの段階で、家族にはがんであることを正確に伝えた

40代男性|ステージⅢA

家族への伝え方

家族には、泣かれる等いろんな反応があるかもしれません。ですが、がんであることを隠したりいいかげんに伝えたりせず、正確に伝えたほうがいいと思いますね。子どもの年齢が小さくてもわかってもらえると思います。
治療方法には手術や薬、化学療法、放射線治療等いろいろありますが、私は手術をすることを伝えました。最初にがんであること、どんな治療をするかといったことを伝えておけば、何度も病院へ行くことについて説明がいりません。再発の可能性もあるので、しっかり説明することが大切だと思います。

妻と相談して、がんであることは自分から子どもには伝えず妻に任せた

60代男性(手術時50代)|ステージⅠB

家族への伝え方

手術前の自分には余裕がなく、子どもには何も伝えませんでした。私に余裕があれば妻と子どもに「こういう状態だから、万が一のときはよろしくね」と伝えられたかもしれませんが、できませんでした。奥さんの力を借りて子どもへ伝えるのも一つの手段だと思います。

周りの人にオープンに話すことで、自分自身の励みにもなっている

70代男性(手術時60代)|ステージⅠA

家族への伝え方

がんになったことは、家族や職場の人たちにも、すべてオープンに話しています。そのほうが気が楽ですし、頑張らなければという気持ちになります。がんになったことをオープンにすると、過去にがんになった先輩たちや、現在がんと闘っている同士たちとの交友関係が広まって情報交換ができるので、ためになったり励みになったりします。

特別扱いせずに普段どおり接してくれるのが嬉しい

40代男性|ステージⅢA

家族との関わり方

妻からは特別扱いされなかったことがよかったと思います。どんより暗くなられたら堪えたのでしょうが、そういうことはなかったですね。なぜ普段どおりの関わり方をしたのかと聞いたら、「本人の気持ちはわからないからいいかげんなことをいえなかった。『大丈夫だよ』と無責任にいうのも失礼だし、普通でいるしかないと思っていた」といわれました。

周りにはほどよい距離感を保って、普段どおりでいてほしい

40代女性|ステージⅠA

家族との関わり方

周りの人に立ち入られるのが得意ではないのと、あまり気を遣わせたくないので、家族にはがんのことはあまり相談しませんでした。周りには普段どおりに接してほしいなと思っていました。

自分が感じていることやつらさを周りに伝えればよかった

60代女性(手術時50代)|ステージⅢA

家族との関わり方

患者として、素直に「ここがつらい」と口に出すべきだったなと思います。難聴の症状が出たときに我慢してしまったり、味覚障害が出ていたのに無理して食事したり。つらいと素直にいえば、家族もわかってくれたのではないか。しなくていい我慢や努力をしすぎてしまいました。

自分が感じていることやつらさを周りに伝えればよかった

友人に状況を説明した。人の気持ちに救われた

60代女性(手術時50代)|ステージⅢA

友人や周りとの関わり方

どこかで周りに頼らなくてはいけないことが出てくるかもしれないので、そうした場合に備え、友人に自分の口から状況を説明して、「何かあったらお願いします」と伝えました。私の入院中は息子に差し入れをしてくれる等、さりげない気遣いをしてくれて、「何かあったらいつでもいってね」「いつでも吐き出せるようにお茶に付き合うよ」と。そうした人の気持ちに一番救われた気がします。

不安な気持ちを一人で抱え込まず周りの人にも伝えた

40代男性|ステージⅢA

友人や周りとの関わり方

手術後も自分一人では不安を受け止めきれず、精神的に不安定になっていました。そんな私を見ていた看護師さんが、がん相談支援センターを紹介してくれました。がん相談支援センターの人たちの明るさに救われましたね。一人で抱え込まなくても助けてくれる人たちがいることを実感しました。

気持ちをさらけ出せる場所を見つけたことで周りに相談するきっかけになった

60代女性(手術時50代)|ステージⅢA

友人や周りとの関わり方

通院している病院内のがん相談支援センターに電話をしました。がん相談支援センターの人たちは私の気持ちを汲み取ってくださって、ここでならネガティブな気持ちをさらけ出せると思いました。そこから、夫にも話してみようという気持ちに変わっていきました。

監修:国立がん研究センター中央病院
 呼吸器外科 科長 渡辺俊一先生