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情報収集する中で陥りがちなこと

「知らない」「わからない」という状況は、人を不安にさせます。
不安を解消したいがためにインターネット等で情報を集めるうちに、誤った情報やネガティブな情報にばかりたどり着いてしまうことがあります。
まずは自分のステージや肺がんの種類について主治医から正しい情報を得たうえで、ご自身の状態にあった情報にアクセスすることが大切です。ご自身で情報収集をすることが難しい場合には、周りの人に協力してもらいましょう。

CASE

医師から聞いた情報をもとに具体性の高いキーワードで検索する

40代女性|ステージⅠA

ネットの情報をうまく収集するには

欲しい情報にたどり着くための情報検索のポイントは、なるべく具体的なキーワードで検索することです。たとえば検索サイトでは「肺がん ステージⅠ」「肺がん ⅠA」「肺がん ⅠB」等。他にも、遺伝子変異についても調べました。SNSでも、「肺腺がん」「肺がん」といった言葉や、自分の通う病院名で調べることもありましたね。なるべく自分の状況に近い人の情報を探すようにしました。

ネットの情報をうまく収集するには

ネットの情報を見て少し暗い気持ちに。ネットからしばらく距離を置いて前向きになった

50代男性(手術時40代)|ステージⅡB

ネットの情報で不安になったときは

手術を受けた人たちがどうなるかインターネットで調べたのですが、治るのではなく再発してお亡くなりになった人もいて、少し暗い気持ちになってしまいました。そうした情報を見ると自分もそうなるのではないかと怖くなってしまうので、ネットを見るのは控えました。「自分の気持ちが落ち着くまでネットはもう見ない」と決めてからは前向きになれました。

周りの人は科学的な根拠のない情報を患者本人に押しつけないでほしい

60代女性(手術時50代)|ステージⅢA

患者さんのご家族が民間療法や食事療法等科学的な根拠のない情報を患者さん本人に押しつけてしまう問題があると聞きました。本人はそうした情報を望んでおらず、ご家族とのあいだに亀裂が入る例もあるとのことです。「いや、それはないよ」と思うような情報でも、不安な気持ちでそれを見ると信じてしまうことがあります。そうではなく、ご自分の病気をきちんと知ってどんな情報を得るべきなのか見分けができるよう、そこに時間を使ってほしいと思います。

正しい情報を得ることが不安をやわらげることにつながる

40代男性|ステージⅢA

ネットの情報で不安になったときは

ネットで“なんとなく”調べると、不安が助長されますね。知識がなければ情報に振り回されてしまいます。どうしてもがんについて調べたい場合には国立がん研究センターのウェブサイトのような、「ここを見るといいよ」といった指針を、がん相談支援センター等で教えてもらえるといいなと思いました。正しい情報を得ることで不安がやわらぐと思います。

ADVICE

科学的な根拠のない情報に惑わされず、まずは標準治療について理解すること

50代女性|ステージⅢA

体験者からのアドバイス

情報を検索するにあたっては、正しい情報にたどり着くことが大切です。そのためには、まず標準治療について理解することですね。「広告」と表示されたウェブサイトに掲載されている情報は科学的な根拠のない場合もあるので、惑わされないでほしいと思います。

監修:国立がん研究センター中央病院
 呼吸器外科 科長 渡辺俊一先生