ROS1融合遺伝子とは

ROS1融合遺伝子検査とは?

がん細胞を増殖させるROS1融合遺伝子

体内で細胞を増やしたり(増殖)、新しい機能をもった細胞に変化したりするときに働く遺伝子の1つにROS1遺伝子があります。ROS1遺伝子に何らかの異常があると、他の遺伝子と組み合わさって特殊な遺伝子ができることがあります。この特殊な遺伝子をROS1融合遺伝子といいます。
ROS1融合遺伝子はROS1遺伝子と組み合わさる遺伝子の種類によっていくつかの種類があることが確認されています。

ROS1融合遺伝子はがん細胞を増殖させる

ROS1融合遺伝子は、肺がん(非小細胞肺がん)の患者さんのうち約1〜2%の患者さんで見つかっています。また、ROS1融合遺伝子が見つかる肺がんの患者さんは、若年の方、女性、非喫煙者に多いことがわかっています。
ROS1融合遺伝子ができると、がん細胞を増殖させるスイッチが入ったままになり、がん細胞が増殖を続けます。
ROS1融合遺伝子は、EGFR遺伝子変異やALK融合遺伝子の検査と同時に検査を行うことが推奨されています。

ROS1融合遺伝子はがん細胞を増殖させる

監修:日本医科大学 呼吸器内科
 臨床教授 笠原寿郎先生